ゆめぎわ

さくらこちゃんのメモ

クリスチャン・ボルタンスキー Lifetime

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2019.7.21

新美術館 クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime

 

ちょっと物足りなかった。ボルタンスキーはもちろん良いし作品も素晴らしかったけど、美術館で展示をすることの限界を感じた。新潟の体験が素晴らしすぎただけかもしれないけど……。

 

ボルタンスキーは何を・どう表現するかの「どう」の部分がかなり直接的でこわくなるけど、ただの古着や電球や箱がきちんと人の気配に感じられて「かつて生きていた」になっているのですごいな…ということを改めて思ったのと、作品の形が基本的にシンメトリーで宗教美術的な美しさがあるなと思った

わたしがキナーレでの展示と最後の教室を新潟で見たのは2012年で、当時は生や死、人間よりも大きなものを扱う作品は震災後の文脈で見てしまうムードが強くあったし、実際自分もそういう風にも感じた覚えがあるけど、今見たら感じ方も少し違うのかな…

なにが起きてもどんなに社会や場所が変わっても、人の命は平等に重く最も尊ばれるべき存在だよな なぜなら人は主観でしか世界を認識できないし、生きていることはすべての前提なので…

ボルタンスキーの作品はほとんど葬儀なので死のことをずっと考えてしまうけど、死はそれまで生きていたということなんだよなと思うし、名前のない人々ひとりひとりが生きていてそれぞれに人生があったんだよな〜〜ということを骨壷みたいな作品眺めながら思った。

 

おわり

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